四半世紀前の住宅
2013.05.06みなさんこんにちは、工務担当の中西です。
私の住んでいる町の駅前では、再開発により道路も整備されて、公共施設や大型店舗の建設も進み、個人商店など建替えが多く見られます。そんな中、解体工事に着手した建物を見つけました。
そこは、私の先輩が担当され25年以上前に建築した2階建ての店舗併用住宅で、婦人服を販売していました。近くには一般の住宅はもちろん、花屋さんや雑貨屋さんなどもあり、先輩方から建築させていただいたお客様の建物について、よく話を聞いておりました。当時の私は材料や道具の名称を覚えることから始まり、釘や金物の使用部位や種類、本数、建築材料を効率的に利用するために図面へ材料の割付けを何度も手書き記入して訓練をしておりました。そして、お客様や職人さんに対しての話し方について、何度も注意されたことをよく覚えております。
建物の解体工事に話を戻しますと、屋根はコロニアル葺きで、外壁は湿式モルタルの上に吹付けとタイル仕上げ、内装はクロス貼りで、一部外壁にひび割れがありました。内外装を剥がして構造躯体も見ることが出来ましたが、多少の変色はあるもののアンカーボルトや釘および金物に錆はなく、抜け、浮きもありません。クッションフロアーが貼られていたであろう水廻りと外壁断熱材(グラスウール)の上部には他に比べて濃い変色が見受けられましたが、外観から予測したよりもはるかに傷みが少ないと感じました。
建物の寿命には、物理的な寿命や社会的な寿命、経済的な寿命などがありますが、第一に物理的な寿命を迎えないためにも確実な施工と、より良い品質向上を心掛けて日々の仕事に取り組むべきと改めて考えさせられた出来事で、今後に生かしたいと思います。
最新記事
カテゴリー
アーカイブ