『新たに敷地調査・環境調査を通して学ぶことの大切さ。』
2011.06.10K⁺Aでチーフ・デザイナーをしております千北 正(チギタ タダシ)です。久々のブログ更新です。
意匠デザインやプレゼンテーションに関する仕事と並行して、我社のプロデューサーと設計担当者と敷地調査に同行し、報告用資料の一部(鳥瞰図)を作成させて頂いております。
特に、間違いのないプランづくりの第一歩は“敷地計画から”というのが常識です。良い点はより良くプランに活かし、不足点はプラン力で解決する事、それが成功へのカギです。その為、我社のホームページでも解説している通り、まずは敷地がどんな性格なのか、幅広く調査する事を大前提としております。そして、その調査情報を正しく解りやすく視覚的に説明するための資料作成の一部として、私は鳥瞰図を描かせて頂いております。
敷地個々の性格の違い、人様々な新居に対するイメージ・要望、生活習慣、趣味・嗜好の違いのある中で、最初からワンパターンのプランで突き進むのは危険であることが、現地・環境を観ることで、私自身も教えられます。様々な敷地の状況は、道路からのアプローチ、隣地建物の窓からの視線等の配慮、部屋の配置や日当たり・動線等、“複数の色々なゾーニング”で生活イメージを疑似体験しながら比較検討し、後で後悔しないよう、ベストプランへ絞り込んでいくためです。
まるで、私自身が一羽の鳥になったかのように(実は私は飛べません)、晴天の空に舞い上がり、お客様のご計画のお土地を観せて頂き、様々な思いが、ベストな容(カタチ)になることのお手伝いができればとの思いで、鳥瞰図(実は透視図法を使い、鳥が見ているような高いところに視点をおいた表現を活用し、)全て手描き(鉛筆とマーカーを使い着彩表現)で、隣地の建物の屋根から外壁の仕上げや色等、電信柱の位置、道路に配されたマンホールから消火栓の位置、お隣の植栽や、エアコンの室外機の位置、敷地内の水量計の位置、雨水・汚水枡等まで全ての情報を記入し、お客様のプランづくりに反映できるよう、一生懸命作成させて頂いております。
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