木造の家
2018.01.27こんにちは、工務の中西です。
先日、国指定の重要文化財である青木邸を見学する機会に恵まれました。創建が1888年で約30年後に大規模な増築工事を行い、1998年には復原工事が行われたとの事で、百数十年の歴史があります。
ドイツの建築に多用される工法で施工がされており、構造躯体となる軸組は土台の上に柱や間柱を建てて桁材でつなぎ、さらに柱間には胴繋ぎや足固めという横架材を設けて可能な限り筋かいで補強して壁両面は板張りの大壁工法です。小屋裏3階のスペースは壁を1メートルほど立ち上げてからトラス組みで広い空間を確保しています。きわめて堅固な耐震構造とした上で、蔦型スレートの外壁や窓飾り、バスタブなど個性的な特徴も随所に見受けられ印象深く感じました。
いっぽうで基礎と土台の緊結、筋かいや板張りの固定方法、2階床面の組立て方を見ると大きな地震に対しての不安感がありました。
想定外では計り知れませんが、大地震発生の際にも予測のつく範囲において安全が確保されることは非常に重要であると考えます。耐震工法に免震と制震の技術を組合わせたり、火災時の耐火性能、気密断熱性能、湿気を解消するための通気方法など建物の物理的な寿命を長くするためにも設計事項を正しく施工することが大切です。意匠も含めて「安心できる家造り」を目指します。
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