狭小住宅施工例

建築面積15坪弱:目黒区目黒本町に建つ木造3階て二世帯住宅の好例です。

建築面積15坪弱:目黒区目黒本町に建つ木造3階て二世帯住宅の好例です。 外観は隣接した建物に三方が囲まれてしまうため、エントランスアプローチを含め、南側前面道路側を正面としたデザインになっています。
外壁は塗装タイプで汚れが付きにくく、雨による洗浄効果のある親水性フッ素クリヤーを使用してあります。太陽光に照らされて反射すると壁面は、波をイメージしたテクスチャーを兼ねそなえ、クリアーなデザインが特徴です。
  • Y様邸の敷地鳥瞰イラスト図
    今回は完成・お引渡しが近づいたY様邸の施工例のご紹介です。Y様ご夫婦は、お子様の出産・成長と、奥さまのお父様との同居(二世帯住宅)をきっかけに、現在お住いの近くの目黒区目黒本町の24.76坪のお土地の購入を決断されました。並行して建築計画を進めるにあたって、狭小住宅の専門会社をインターネットで検索され、わが社の狭小住宅専門サイトに記載の15坪の狭小二世帯住宅がヒットし、資料請求をされたとのことです。

     Y様の依頼で、さっそく環境調査と敷地調査を実施させて頂きました。かつての木造平屋住宅は数年前に取り壊されおり、更地状態でした。敷地形状は、正面間口が約5mで、奥行きが約14mの細長い末広がりの台形です。南側は現状2.25m幅員道路に面し、建築の際は、約85㎝強の道路後退(セットバック)をする必要があります。

    敷地の近隣の様子がわかる鳥瞰イラストを観て頂きますと、敷地東側は2階建ての住宅とアパートに面し、西側は倉庫を兼ねた老朽化したコンクリート4階建の事務所併用のメッキ工場が隣接しています。北側も木造3階建て住宅が二棟並列しており、道路を挟んだ南側にも屋上をもつ3階建て事務所併用住宅等で、4方が3階建て以上の建築が隣接した密集地です。
  • 小口径鋼管杭工法
    「スウェーデン式サウンディング試験」とも呼ばれる調査方法で地盤調査を実施しました。先端がスクリー状になっている鉄の棒を地中に差し込み、一定の深さに達するまでに必要となるおもりの重さや回転数を基に地盤の強度を確かめる調査です。地盤調査のなかではもっともシンプルな方法で2時間程度で済む点がメリットとされています。調査の結果、地盤強度が弱いことがわかり、木造3階建て住宅としても、地盤補強が必要であることがわかりました。

    そこで今回の補強工事は、狭小地・密集地など、重機を搬入しにくい場所での工事に適している「小口径鋼管杭工法」を採用することになりました。鋼管で地中から建物を支える地盤改良工事のことで、地中30mまでの地盤補強が可能です。レーザーで測定しながら、地中深くにある固い地盤に鋼管の杭を打って、建物を安定させます。また掘り起しの土(残土)がでず、工事に掛かる日数も1~2日程度のため、短期間の工事ですむことがメリットです。
  • ベタ基礎(当社標準仕様)
    Y様邸の基礎は、底盤一面が鉄筋コンクリートになっているベタ基礎(当社標準仕様)です。3階建ての荷重を底盤全体で受け止め、面で支えるため地震にも強くなります。地面をコンクリートで覆うので、今回の地盤調査でもわかった軟弱地盤には、特に安定性に優れています。
    また地面からの湿気を防ぎ、シロアリや害虫も侵入しにくく、建物のカビ防止にもなります。
  • 外観デザイン
    外観は隣接した建物に三方が囲まれてしまうため、エントランスアプローチを含め、南側前面道路側を正面としたデザインになっています。
    外壁は塗装タイプで汚れが付きにくく、雨による洗浄効果のある親水性フッ素クリヤーを使用してあります。太陽光に照らされて反射すると壁面は、波をイメージしたテクスチャーを兼ねそなえクリアーなデザインが特徴です。
    2階の縦長の三連のすべり出し窓は、床の掃き出し部分から天井近くまでの高さがあり、通風・換気・採光ともに考慮され、外観にシャープでしまりあるデザインが特徴です。
    なお西側2階の物干しバルコニー の笠木の上部には、隣地からの視線対策と通風を考慮した、ルーバータイプのアルミ製目隠しフェンスが設けられています。
  • エントランス・アプローチは、表札を兼ねた幾何学的なレリーフ調の袖壁とし、隣地の萬年塀に沿わせた構成になっています。
    夜はフットライトを灯し床足元を照らし、エントランス・アプローチの足元の安全性が確保されています。
    またアッパーライトとしての壁面のへの灯りは、デコレーションライトとして、潤いある都市型住宅の佇まいを感させます。
  • 制振装置(油圧ダンパー)MERシステム
    地震や台風等の風圧等のあらゆる揺れを吸収する制振住宅工法が採用されています。弊社のグループ会社でもある日本制震システム株式会社の制振装置(油圧ダンパー)MERシステムを、限界耐力計算によって制振装置〈制震〉の数値的効果を確認したうえで、1階と2階の要所要所に配置装備してあります。
    結果、地震のエネルギー(加速度)を40%~48%吸収し、建物の揺れを軽減させることができる筋肉質の耐震性を維持させる、安全・安心の住宅づくりが実現していました。 
  • 硬質発泡ウレタン充填断熱
    住宅性能に関しては、高い気密性と断熱性を考慮し、硬質発泡ウレタン(アクアフォーム)を外気に面する屋根や壁に現場で充填発砲させ、冷暖房効果・効率や遮音性能等が極められてます。      
    結果、3階までの階段室を含めた空気が連続する狭小住宅だからこそ、断熱と遮熱の性能にこだわることで、いつでもどこでもほぼ一定の温度が保てるとのことです。まさに空気のバリアフリーが実現されています。
  • 内観デザイン
    間取りは、奥様のお父様と同居の3階建ての二世帯住宅です。
    一階部分は、家族共有のゆとりあるエントランスホールと、水廻りを集中させたうえで、お父様の居室等が配置されています。
    二階部分は、家族みんなが集まるパブリックゾーンとし、リビング・ダイニング・キッチンとしてあり、キッチンは一列型の使いやすい対面型です。
    キッチン脇の階段スペースを挟む面格子の壁面は、視線と解放感を合わせもち、通風・採光・換気等にも長けています。

    天井の照明器具はほとんどがダウンライトを使用し、天井面をすっきり見せることができ、おしゃれなインテリアを演出することができます。
    ただし埋込形の照明器具ですので、天井に穴を開ける必要があります。
    一度、設置してしまうと自分で交換できないことや、天井裏の下地材によっては予定していた位置に設置できないこともあるので、埋込型のダウンライトは取り付け前の事前準備がとても大切な照明器具になります。
  • 主寝室のトップライト
    三階部分は、ご夫婦の主寝室と子ども部屋になっています。
    主寝室は隣接する建物等を配慮し、開口部の高さ関係や、採光が考慮されています。天井には自然通風と採光兼ね備えた、北欧デンマーク生まれのベルックス社の排煙タイプのトップライトが設けてあります。
    結果、近隣住居に囲まれていても、壁面の開口面積に対して三倍の明るさを得ることができ、夜は星空を観ることができ快適さ抜群です。

施工概要

所在地
東京都目黒区目黒本町
家族構成
5人家族(ご夫婦:2 お子様:1 お父様:1)
基礎
鉄筋コンクリートベタ基礎
構造・工法
木造軸組み在来工法
規模
3階建て
敷地面積
81.86㎡( 24.76坪)
建築面積
48.85㎡( 14.77坪)
延床面積
128.84㎡(38.97坪)

床面積
1階:48.32㎡(14.61坪)
2階:48.85㎡(14.77坪)
3階:31.67㎡( 9.58坪)
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