狭小住宅でスッキリ暮らす収納の工夫-2
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狭小住宅の廊下に、アクセス性重視のウォークスルークローゼットみんなが通る場所に、共有クローゼットをつくる。
持ち物は最小限にしぼり、スッキリとシンプルに暮らしたい人が増えています。
たとえば、ご夫婦2人で半畳ほどの小さなクローゼットを共有するスタイルもあります。
服は多く持たず、サイズに収まる分だけ購入している例です。
クローゼットを、寝室ではなく「廊下」に設ける例もあります。寝室と書斎をつなぐ廊下、そして、バスルームに近い位置にクローゼットを設置することも可能です。
バスルームに着替えを持ち込んだり、出かけにカバンやコートをとりだすシーンを想定しますと、クローゼットは、必ずしも寝室にある必要はないのです。
むしろ、いろいろな部屋からアクセスのいい廊下のほうが、使い勝手がよくなることもあります。
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狭小住宅の家事が楽しくなる、回遊式クリーンルーム家事動線に合ったクリーンルームの例です。
狭小住宅で洗濯やアイロンがけなどの家事作業を1ヵ所で行えておこなえて、収納としても機能する家事室(クリーンルーム、ユーティリティ)があると作業もはかどります。
使いやすい家事室をつくるポイントは「回遊性」にあります。
たとえば参考の写真は、2階の北側エリアに「洗濯動線」を充実させた例です。洗濯機の置かれたクリーンルームとバルコニーが接近し、洗面所の先には4畳分の広々としたウォークインクローゼットがあります。
「洗濯物⇒物干し⇒クローゼットに収納」までの一連の流れが、すべて2階の北側の動線で済んでしまうつくりです。
さらにウォークインクローゼットは家族共有のスペースにしてあります。洗濯物を各部屋に配る手間が省けて、共有のクローゼットで省スペースも実現できました。家事の合理化は、家の設計が大きく左右します。
また、ランドリースペース+バルコニーとすることで、お風呂場とバルコニーの間に、洗濯機を置き、棚を設置し洗濯物が置けます。そしてこの部屋は室内干しも可能となります。
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狭小住宅の屋外収納は、家との一体化が理想玄関ポーチを取り囲む外壁に設けた収納庫です。
都市型の狭小住宅の場合、屋外用の掃除用具やガーデニング用品、アウトドアグッズの収納場所に困ることは結構あります。
家を建ててから市販の物置を設置しても、素材感も収まりも何だかフィットせず、そこだけとってつけたようになってしまいます。限られて広さの外構だからこそ、市販の物置は悪目立ちしてしまうことが多いのです。
家の周りもスッキリした状態を保つために、家を建てるときに、設計段階から屋外の収納も組み込んでおくことをおすすめします。
写真のお宅は、玄関ポーチを囲む外壁に収納を一体化させました。ここに掃除用具などを収納しておけます。
これなら玄関まわりがつねにスッキリと片づいた状態を維持できます。
このほか、階段のスペースを利用して、屋外から出し入れ可能な収納庫を取り付けた例もあります。
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